レポート method 1, class 2 《フォーカシングという体験の過程》

四月に開校した 【こころとからだの学校 Skole】
年間ワークショップ《明日が変わる6つのメソッド》の二回目の授業が行われました。
四月、五月のmethod 1 のテーマは《感じる》

先月《感じる》ことの大切さを学んだのを踏まえ、今月は“フォーカシング”で実際に《感じる》ことを全員で体験しました。“フォーカシング”はユージン・T・ジェンドリンが提唱した心理療法の技法で、人が《感じ》に触れて、そこから意味を見出していく過程です。DSCF1098

今月の講師は平野智子先生、岡村心平先生、越川陽介先生。三人とも池見陽先生からフォーカシングを学ばれ、それぞれの産業、教育、医療などの分野で活躍されています。

 

***

 

平野先生は心理職や看護師など対人援助職のケアにフォーカシングを取り入れられています。

DSCF1131

―― 人は普段、いろんなことを感じています。自分で「感じよう」と思う前から感じています。そこに注意を向けなければ、それが自分にとってどういう意味であるかということには気づけないのです。

《感じる》ことはフォーカシングでも最も大切なことです。それははっきりとした「感情」ではなく、「なんとなく」の感覚であり「フェルトセンス」と呼ばれます。そこで、参加者みんなでイメージを使ったワークで「フェルトセンス」に触れました。

―― 今、どんな感じがありますか? ドキドキするような…? 人によっては、お腹にズンと感じるものかもしれない。…体重計に乗ったからといって数値が重くなるわけでもない。でも、なんとなくからだのどこかでズンと感じている、というものがあると思う。 そこに興味を持ってもらうことがフォーカシングでは大切です。

 

***   ***

 

次には、フェルトセンスにたどり着くために重要な役割をする「メタファー」について岡村先生が解説しました。

―― メタファーとは、何かある対象を別の何かに表現することです。比喩とか喩え。何かに喩えるというのは「感じる」ということと相性がいい。フォーカシングをしてくなかで、ぼくたちは“からだの感じ”にぴったりな表現を探していきます。フォーカシングではこのような「腑に落ちる」ことを《フェルトシフト》と呼んでいます。

DSCF1156

岡村先生はこのメタファーの構造に共通するものとして、言葉遊び「なぞかけ」に注目し、「なぞかけフォーカシング」を生みだしました。そう「~とかけて~と解く。そのこころは?」という落語家さんが大喜利などで披露するあの「なぞかけ」です。

―― ぼくは手軽にフォーカシングを楽しむ方法がないかと思って、この言葉遊びである「なぞかけ」を提案しました。“感じる”ということって敷居が高そうですが、ぼくらは日常のあちこちに、いろんなことを感じて生きている。「なぞかけ」遊びをとおして、その“感じ”と手軽にかかわることができると思います。

 

***   ***   ***

 

最後に越川先生がフォーカシングの所作のひとつである「クリアリング・ア・スペース」について解説しました。

―― “感じる”のは大事なことですが、一人で向き合うには大きすぎたり、たくさんあったりして扱えないということがある。“感じられたものは”大きすぎたり、たくさんあったりするので、そのままこころのなかで持っておくのは大変なことです。その“感じられたもの”との上手な付き合い方のひとつが「クリアリング・ア・スペース」です。日本語では「間を置く」と訳されていますが、ぼくは「距離をとってみる」というふうに捉えています。

フェルトセンスは繊細です。強い怒りや恐怖、不安などのパワーに圧倒されたり、数多くの気がかりに呑み込まれたりすると、フォーカシングで取り扱いたい“感じ”にたどり着けないことがあります。
DSCF1190
―― 気がかりがたくさんある場合、それを一度、ひとつずつ置いていきます。なぜ感じることにすぐに集中しないか? それは、ひとつのことに集中する時に、他のことがごちゃごちゃとあれば、そちらに気をとられるかもしれない。どんな気がかりが、どれだけあるんだろうなと確認して、ひとつずつ整理していきます。散らかった机の上を片付けるように整理し、置いていきます。

受講生みんなで、二人一組に分かれて「クリアリング・ア・スペース」や「メタファー」を使った体験をしました。話し手の時は自分のこころに浮かんだ、気がかりなものを一つひとつ丁寧に感じ、それを聞き手に伝えている様子があちこちでみられました。また、メタファーを使ってのワークは、みなさん楽しみながら喩えを探す姿が印象的でした。

DSCF1215
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

六月、七月のmethod 2のテーマは《気づく》。11403049_975375039160982_1689435716977683770_n
定行俊彰先生と白坂和美先生といっしょに、竹内ワークやゲシュタルト療法を体験します!

12049542_916325698460187_1517765971387722542_n

シェアをするShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterPin on PinterestEmail this to someone